シンプラル法律事務所
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論点の整理です(随時増やしていく予定です。)
| A | B | C |
| 個人再生と強制執行 | 開始決定⇒中止 再生計画認可決定の確定⇒効力を失う |
民事再生法39条1項 民事再生法184条 |
| 破産と強制執行 | 破産開始決定⇒不可・効力を失う・中止 |
破産手続き開始とともに、個別的権利執行は禁止される。(法100@) 免責審理期間中の強制執行の禁止: |
| 会社からの借入れの取扱い | 給与・退職金の特殊性 | 給料、退職金については、賃金全額払いの原則(労基法24@) 使用者による賃金債権との「相殺」も「控除」の一種として禁止。(最高裁昭和36年5月31日判決) @労使間の書面による賃金控除協定がある場合は、給料の天引き・相殺も有効。(労基法24@但書) A合意による相殺が労働者の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、右同意を得てした相殺は全額払原則に反しない。(最高裁平成2年1月26日判決) @Aの場合には、会社からの貸付金を賃金や退職金からの天引きや相殺で処理することは可能。 |
| 給料天引 | 会社からの借入金も再生債権(法84@) →再生手続開始後は、法律に特別の定めがある場合を除き、再生計画の定めるところによらない弁済は禁止(法85@) →会社に対して給料天引きを停止するよう申し出をする必要。 |
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| 別除権付債権となるか | 退職時に退職金と貸付金を相殺する旨の相殺予約がある場合、通常は退職時に労使協定に基づく約款又は合意による相殺が行われる。 破産手続きでは、この合意による相殺は否認できない(最高裁平成2年1月26日判決)。 but 民事再生の場合、相殺できる場合を限定。(法92、93) →相殺予約を非典型担保の別除権付債権として取り扱うのは困難。 退職金請求権に社内融資のための質権が設定されている場合は、別除権付債権となる。 |
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| 退職金評価の問題 | 会社が相殺権を行使できる場合には、その行使を否認できない(破産の場合)。 →清算価値保障原則との関係では、相殺後の退職金見込み額の8分の1を前提とした価値で評価する。 |
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| 住宅資金特別条項を定めることができる場合 | 住宅ローンが「住宅資金貸付債権」(法196条3号)であり、これを担保する抵当権の目的となっている住居が「住宅」(法196条1項)に該当する場合 | 「住宅」:個人である再生債務者が所有し、自己の居住の用に供する建物であって、その床面積の二分の一以上に相当する部分が専ら自己の居住の用に供されるものをいう。ただし、当該建物が二以上ある場合には、これらの建物のうち、再生債務者が主として居住の用に供する一の建物に限る。 「住宅資金貸付債権」:住宅の建設若しくは購入に必要な資金(住宅の用に供する土地又は借地権の取得に必要な資金を含む。)又は住宅の改良に必要な資金の貸付けに係る分割払の定めのある再生債権であって、当該債権又は当該債権に係る債務の保証人(保証を業とする者に限る。以下「保証会社」という。)の主たる債務者に対する求償権を担保するための抵当権が住宅に設定されているものをいう。 |
| 住宅資金貸付債権 |
「住宅の建設若しくは購入に必要な資金(住宅の用に供する土地又は借地権の取得に必要な資金を含む。)又は住宅の改良に必要な資金の貸付けに係る分割払の定めのある再生債権であって、当該債権又は当該債権に係る債務の保証人(保証を業とする者に限る。以下「保証会社」という。)の主たる債務者に対する求償権を担保するための抵当権が住宅に設定されているものをいう。」(法196条3号) 以下の要件を全て満たす債権 A分割払いの定めのある再生債権であること B以下のいずれかの債権を担保するための抵当権が住宅に設定されていること |
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| 諸費用ローンと住宅資金貸付債権 |
不動産取得時には、仲介手数料、登記手続費用(司法書士報酬)、各種税金(登録免許税、印紙税及び消費税)の支払費用等が必要となり、かかる諸費用の支払にあてるため、諸費用ローンを組んでいる事案。 住宅ローンの中に他の用途にあてた資金が混在していても、その割合が少ないときには、全体について住宅資金貸付債権性が認められる場合があることとの均衡上、諸費用ローンの額と使途によっては、住宅資金特別条項を設けることが許される場合がある。 → 諸費用ローンの抵当権が住宅に設定されている場合、その額と使途を総合考慮して、住宅資金特別条項を設けることが許されるかを審査する。 使途が不動産取得行為等に直接必要な経費の範囲内であれば、多少高額なローンであっても住宅資金貸付債権該当性を認めている場合が多い。 諸費用ローンの主要部分の使途が不動産取得行為等に直接必要とはいえない家具購入費、買替前の住宅ローン残債の返還等である場合には、住宅資金貸付再建該当性が否定される。 |
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| 住宅資金特別条項を定めることができない場合 | 再生債権が住宅資金貸付債権を有する者に法定代位(民500条)した再生債権者(保証会社を除く)が当該代位により取得したものである場合。(法198条1項本文かっこ書) ←保証人等が保証債務を履行することにより代位取得(民500条)した住宅資金貸付債権について住宅資金特別条項による弁済期限の繰延べを認めると、保証人等の利益を不当に害するおそれがある。 |
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| 住宅に住宅資金貸付債権を担保するための抵当権(根抵当権も含まれる。ただし、被担保債権に住宅資金貸付債権以外の債権が含まれていない場合に限られる。)以外に法53条1項に規定する担保権が存する場合。(法198条1項但書) ←住宅に設定されている住宅資金貸付債権を担保するための抵当権以外の担保権は、別除権として再生手続外で実行することができる(法53条2項)から、この別除権が実行されたら、再生債務者は住宅を失ってしまい、住宅資金特別条項を定める意味がなくなる。 |
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| 住宅以外の不動産にも住宅資金貸付債権を担保するための抵当権が設定されている場合において、当該不動産に後順位の法53条1項に規定する担保権が存在する場合(法198条1項但書) ←住宅以外の不動産に住宅資金貸付債権のための抵当権に遅れる後順位担保権者が存する場合、当該不動産について競売手続が行われると、後順位担保権者は住宅に設定された抵当権に代位する利益を有している(民392条2項)ので、このような場合に住宅資金特別条項を定めることができるとすると、当該後順位担保権者の利益を不当に害するおそれがある。 |
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| 再生手続前の罰金等 | 「再生手続開始前の罰金、科料、刑事訴訟費用、追徴金又は過料(共益債権又は一般優先債権であるものを除く。以下「再生手続開始前の罰金等」という。)については、国又は地方公共団体は、遅滞なく、その額及び原因を裁判所に届け出なければならない。」 (法97条) 再生手続き開始前の罰金等:再生債権 再生手続き開始後の罰金等:共益債権 but特別な扱い @債権調査手続等の対象とならず、不服がある場合、審査請求等の不服申立手続による。(法113条) A債権者集会における議決権がない(法87条A) B再生計画認可決定が確定したときでも免責されず(法178但書)、届出を欠いても失権しない。 C再生計画において、減免その他権利に影響を及ばす定めをすることができない(法155C)。 再生債務者が再生手続開始前の罰金等につき、その徴収の権限を有する者に対してした担保の供与または債務の消滅に関する行為は否認できない。(法128B) D再生計画認可決定確定後は、再生計画で定められた弁済期間が満了するときまでの間は、弁済をし、弁済を受け、その他これを消滅させる行為をすることができない(法181A)。 弁済期間中は延滞金等は発生しないと解すべき。 ← 罰金・科料は刑事手続を経て科されたもので、恩赦によってのみ免除できるものであり、刑事訴訟費用も刑事訴訟法に定める場合にのみ執行が免除できるもので、追徴金・過料もこれらに準じるものであり、私法上の倒産手続において多数決原理により減免等の権利の変更を及ぼすことは相当ではない。 |
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| 個人再生における別除権付再生債権 | 競売など担保権実行の結果、不足額が確定するのであるが、確定までに相当時間がかかるので、担保不足見込額をもって議決権額(法230G)、5000万円の上限額(法231A(2))及び最低弁済額(法231A(3)(4))の基準となる再生手続上の債権額として取り扱う。 | |
| 過払請求の利息 | 5% | 民法第704条(悪意の受益者の返還義務等) 悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う 民法第404条(法定利率) 利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年五分とする。 |
| 一審原告と一審被告との間で生じる不当利得返還請求権は、高利を制限して借主を保護する目的で設けられた利息制限法の規定によって発生する債権であって、営利性を考慮すべき債権ではないので、商行為によって生じたもの又はこれに準ずるものと解することはできないから、利息の利率については、民法所定の年五分の割合によるべきである。(最高裁H19.12.13) | ||
| 過払請求と弁護士費用の請求 | できる | 民法704条 |
| 一審被告が、一審原告が利息制限法所定の制限を超える利率で一審被告に支払った利息について、その元本充当、元本債務消滅後の支払分の返還に容易に応じないことは、本訴における一審被告の訴訟追行の態度から明らかであり、そのために、一審原告は弁護士に委任して本訴を提起せざるを得なかったというべきであるから、一審原告の弁護士費用は民法七〇四条後段所定の損害に当たると解するのが相当である。(札幌高裁H19.4.26) | ||
| 充当計算をしない架空請求 | 架空請求として不法行為に該当⇒慰謝料請求可能 | 民法第709条(不法行為による損害賠償) 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。 |
| 一審被告は、一審原告から受領する利息制限法所定の制限を超える利率による利息は不当利得を構成するものであることを知っていたというべきであるところ、弁論の全趣旨によれば、一審被告は、充当計算をせずに一審原告に対して利息及び元本の支払請求をし、一審原告はその請求が正しいものとして、これに応じて一審被告に返済を続けてきたことが認められる。一審被告の上記のような請求は、充当計算の結果元本がなくなるまでは、その一部は存在しない債務に係るものであり、元本がなくなった後は、その全部が存在しない債務に係るものであるから、架空請求として不法行為を構成すると解するのが相当である。(札幌高裁H19.4.26) | ||
| 過払金のその発生後に生じた借入債務への充当 | 合意が存在するなどの特段の事情がない限り充当不可 | 第1の基本契約に基づく取引により発生した過払金を新たな借入金債務に充当する旨の合意が存在するなど特段の事情がない限り,第1の基本契約に基づく取引に係る過払金は,第2の基本契約に基づく取引に係る債務には充当されないと解するのが相当である。(最高裁判決 平成19年2月13日) |
| 合意が存在すると解する場合 | 第1の基本契約に基づく貸付け及び弁済が反復継続して行われた期間の長さやこれに基づく最終の弁済から第2の基本契約に基づく最初の貸付けまでの期間,第1の基本契約についての契約書の返還の有無, 借入れ等に際し使用されるカードが発行されている場合にはその失効手続の有無, 第1の基本契約に基づく最終の弁済から第2の基本契約が締結されるまでの間における貸主と借主との接触の状況,第2の基本契約が締結されるに至る経緯,第1と第2の各基本契約における利率等の契約条件の異同等の事情を考慮して,第1の基本契約に基づく債務が完済されてもこれが終了せず,第1の基本契約に基づく取引と第2の基本契約に基づく取引とが事実上1個の連続した貸付取引であると評価することができる場合には,上記合意が存在するものと解するのが相当である。(最高裁判決 平成20年1月18日) | |
| 特段の事情が存在すると解されない場合 | 基本契約1に基づく最終の弁済から約3年間が経過した後に改めて基本契約2が締結されたこと,基本契約1と基本契約2は利息, 遅延損害金の利率を異にすることなど前記の事実関係を前提とすれば,原審の認定した事情のみからは,上記特段の事情が存在すると解することはできない。(最高裁判決 平成20年1月18日) | |
| 破産の復権 | 復権とは | 破産手続開始に基づいて破産者に発生する人的効果、すなわち各種の資格あるいは権利についての制限を消滅させ、破産者の本来の法的地位を回復させること。(法255A) |
| 当然復権 | @免責許可決定の確定(法255@(1)) A同意破産手続廃止決定の確定(法255@(2)) B再生計画認可決定の確定(法255@(3)) C破産手続開始後10年の経過(法255@(4)) |
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| 申立てによる復権 | 破産者が破産債権者全員に対する債務についてその責任を免れた場合。(法256@) | |